物忘れ|福岡西脳神経外科|福岡市早良区小田部の脳神経外科

〒814-0032 福岡県福岡市早良区小田部7丁目13-5
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物忘れ

物忘れ|福岡西脳神経外科|福岡市早良区小田部の脳神経外科

こんな症状の時はご相談ください

  • このごろ忘れっぽいといわれる(感じる)
  • 今までできていたことができなくなってきた
  • 認知症かもしれないと不安
  • 変なものが見えたり、聞こえたりと様子がおかしい
  • 主治医意見書や介護度変更の依頼
  • サプリメントを始めたい

物忘れ

もの忘れ

物忘れでの受診も脳神経外科クリニックでは多い症状の一つです。物忘れは認知機能の低下や集中・注意力の低下で生じる症状です。若年者の場合はほとんどが集中・注意力の低下で生じており、自覚症状をもって受診されることが多いです。集中・注意力の低下は精神的ストレスで起こることが多く、仕事上のストレスや睡眠不足から生じていることが多い印象です。その他、甲状腺ホルモンの低下などが隠れていることもあり、血液検査などで他の病気が隠れていないか精査が必要です。
認知機能の低下を生じる病気は様々ですが、外傷による慢性硬膜下血腫や水頭症など治療により改善するものがあり、頭部MRI検査が重要になります。
認知症は数か月~数年の経過で徐々に悪くなってきたというエピソードが特徴的で、ここ数日で急に認知症になることはありません。認知症では物忘れ(記憶力の低下)を中心として、睡眠障害や性格の変化、幻視・幻聴など様々な症状を伴ってくる病気です。
アルツハイマー型やレビー小体型、脳血管型など色々な型があり、また混在することがほとんどです。認知症では「治す」治療は現時点で開発されておらず、なるべく長い間家族と共に過ごせるように「付き合っていく」治療が必要です。
そのためには、家族からの情報を元に、現在困っていることに対応することと、今後起こるであろうことを予想しあらかじめ対応できるようにしておくことが重要です。
治療は投薬だけではなく、福祉を介したデイサービスなどの積極的利用が必要であり、脳神経外科クリニックではその橋渡しを行う役割もあります。認知症の治療は元からの性格や家族の意向が重要な要素として存在するため、パターン化された治療は存在しません。
すでに他のクリニックで治療中の患者さんであっても、違った治療方法がある可能性もあるため、一度相談されることをお勧めしております。今後は益々、認知症の患者は増加していきますし、不安な気持ちになるのは当然です。まずはお気軽にご相談いただき、予防の段階からお手伝いできるように受診いただければ幸いです。

サプリメント

サプリメント

物忘れと認知症の間に「MCI(軽度認知障害)」という状態が知られています。
MCIは全般的な認知機能は正常であり、日常生活は通常通り行えますが、記憶障害が本人・ご家族から訴えが見られる状態です。現時点では認知症ではありませんが、放置しておくと5年間で約40%が認知症に進行するといわれております。しかし、対応によっては回復したり、発症を遅らせることが可能であることがわかってきました。
1つの方法として、サプリメント(栄養補助食品)の存在があります。当院では認知症予防学会で認定されている「フェルガード」「Mガード」の使用をお勧めしております。
ともに、認知症に精通したクリニックでのみ販売が可能なサプリメントであり、販売には医師の診察が必要です。今後の認知症が不安な方はいつでもご相談ください。

認知症

認知症は認知機能低下を中心とする様々な症状が合わさった病気で、色々なタイプがあります。病型として、アルツハイマー型やレビー小体型、脳血管型など多岐にわたり、またその混合型も存在します。認知機能には時間・人・場所などの見当識や短期・長期記憶、計算能力、空間把握能力、言語理解など様々な機能があり、低下している機能によって色々な症状が見られます。さらに、認知機能低下の症状に加えて性格の変化や睡眠リズムの障害、幻視・幻聴といった精神症状を生じることもあります。認知機能低下に関しては、周囲の支援を得ながら、規則正しい生活リズムをつくり、認知機能低下の進行を遅らせる薬を内服することが治療の柱になってきます。また、その他の症状については一つ一つ薬を調整して内服することで、できるだけ長い間ご自宅で生活できるような状態を保っていきます。
認知症は進行性の病気であり、加齢性変化や元からの性格などの側面もあるため、決まった治療法はありません。完治する病気ではないことを理解していただき、できるだけ一緒に暮らせる時間を延ばせるようにご家族と協力していくことが必要になります。
介護申請などの福祉との橋渡しも脳神経外科クリニックの大事な役割と考えています。

アルツハイマー型認知症に対する治療薬(レケンビ、一般名:レカネマブ)

アルツハイマー型認知症に対する治療薬(レケンビ、一般名:レカネマブ)が保険適応となり、福岡県でも2024年1月から大学病院などの大規模センターで治療が開始される予定です。

レケンビは「ヒト化抗ヒト可溶性アミロイドβ凝集体モノクローナル抗体」であり、アルツハイマー型認知症の主要な原因と考えられている脳内アミロイドβを除去し、蓄積を予防する薬になります。治療期間は18か月で、2週間に1度、1回1時間程度の点滴治療が必要になります。高価な薬ですが、高額医療費制度を利用すれば年間15万円弱程度の支払いに抑えられます。

治療対象になるのは、認知症前段階の方(MCI)軽度アルツハイマー型認知症の方で、アルツハイマー型以外の認知症が否定されており、脳内アミロイドβの蓄積が確認されている方になります。

そのため、治療適応の判断には、認知機能検査や頭部MRI検査、脳内PET-CTや脳脊髄液検査など様々な検査が必要になってきます。

また、薬の副作用で脳出血や脳浮腫が生じることが知られており、治療開始後も適切な画像検査が必要です。

現時点では、最初の6か月間は大学病院などの大規模センター(複数名の専門医師が常駐する施設)でのみ治療が可能とされており、以後12か月間(合計18か月間)を地域の後方施設で治療が継続できるように制度設計が進められております。

後方施設の基準としては、レケンビに対する講習、研修を通じて深い知識を持った専門医であることと、画像検査が行える(1.5T以上のMRI検査が可能)施設であることと考えられています。

当院では早くからレケンビに対する講習会を行い、後方施設としての基準を満たせるように努力しております。

治療対象がMCIや軽度アルツハイマー型認知症に限られており、早期の診断が今後の治療における鍵となってまいります。

今後の認知症治療に少しでも貢献できるように努力してまいりますので、気になることがございましたら出来るだけ早くご相談ください。