頭痛|福岡西脳神経外科|福岡市早良区小田部の脳神経外科

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頭痛

頭痛|福岡西脳神経外科|福岡市早良区小田部の脳神経外科

こんな症状の時はご相談ください

  • 以前から頭痛が気になっている
  • いつもの頭痛薬が効かない
  • 子供があたま痛いといっている
  • 肩こりがひどく、頭痛もする
  • 首の後ろに激痛があった
  • ズキッとした一瞬の痛みが定期的におこる

頭痛

頭痛

頭痛は脳神経外科クリニックに受診される患者さんで一番多い症状です。
ズキズキする頭痛、締め付けられる頭痛、一瞬のズキンとする頭痛など性状は様々です。
また、慢性的な頭痛や急に生じた頭痛、間欠的に繰り返す頭痛など時間的にも様々なものがあります。多いものとしては、片頭痛や緊張型頭痛(肩こり頭痛)、混合型頭痛、神経痛、群発頭痛などがみられます。しかし、1年に数回はくも膜下出血が見つかることもあり、若い女性では椎骨動脈解離(血管が傷つく病気)による血管痛が原因であることも経験します。
まずは、MRIで脳や脳血管に異常がないかしっかりと確認し、必要であれば頸椎アライメント評価(ストレートネックなど)をレントゲン検査で行います。また、鉄欠乏症や亜鉛欠乏症など慢性頭痛の原因となるミネラル不足を血液検査で判断します。
片頭痛や群発頭痛は完治する頭痛ではないため、予防治療と頭痛時の緩和治療が必須となります。いわゆる痛み止めには強い・弱いはなく、使用する本人の感じ方が重要になります。
使用してみないと薬の効果は判断できないため、早めに受診していただき、一番効果のある薬の組み合わせを一緒に見つけていくことが重要です。頭痛でお悩みの方は一度当院を受診していただけるとお力になれると信じております。

片頭痛

片頭痛は様々なストレスによって、脳血管が拡張して生じる頭痛です。拍動性であることが多く、嘔気や気分不良を随伴します。また、脳血管が拡張する前に一度収縮することで、閃輝暗点といわれる眼前のキラキラや黒い線が見えるといった前駆症状(前触れ症状)が起こることもあります。
症状は数時間から半日ほど見られることもあり、日常生活に支障をきたす重度な頭痛は片頭痛であることが多い印象です。また、普段使用している鎮痛薬が効かないことで受診される方が多い頭痛です。小児頭痛の多くも片頭痛であると考えられています。
原因であるストレスは、生活環境や睡眠不足、精神的ストレスやホルモンバランス異常といった多岐にわたるものであり、少しでもストレスを減らしていけるように、何が自分にとってのストレスなのかを把握することも重要です。そのために、頭痛ダイアリーという頭痛記録帳が有用です。頭痛の回数が特定の日時にかたまっていないか、前日の食事、睡眠はどうだったか、月経との関係など様々なことを検討し、原因になりそうなことは中止してみるといった使い方になります。
最近では、スマートフォンの使用時間が長時間となっていることで、眼精疲労から片頭痛を生じている方が大勢おられますし、特に小学生や中学生といった低年齢化が顕著と言われています。ブルーライトカットの使用やポータブルゲーム、スマートフォンの時間を制限し、睡眠時間を十分確保するだけで、頭痛の頻度や大きさの軽減がはかれる方もいらっしゃいます。
片頭痛の内服治療は、予防と発作時の鎮痛の2種類あります。それぞれ、多くの種類があり、その組み合わせが幾通りもございます。あきらめずに、色々な種類を試してもらい、一番自分に合った種類、方法を見つけることが重要です。

片頭痛の新たな治療薬

片頭痛予防薬「エムガルティ注射薬(一般名:ガルカネズマブ)」

片頭痛は、様々なストレスによって血管が拡張し、拍動性の頭痛が生じます。
エムガルティは、血管を拡張させる原因となるCGRPをブロックし、頭痛を予防・緩和する薬剤です。
頭痛発作時の薬剤とは異なり、あくまでも予防薬ですので、継続的な投与が必要になります。使用経験上は、80%以上の患者様で効果を感じておられますし、50%以上の患者様で劇的な改善を認めております。
エムガルティは予防薬ではありますが、片頭痛の頻度が減少するだけではなく、頭痛ボリュームの低減にも効果があります。
とても効果的な薬剤ではありますが、2点注意点があります。
一つ目は注射薬であるため、1か月に1回、必ず受診が必要になることです。
二つ目が非常に高価な薬剤であるということです。
保険適応ではありますが、3割負担の方で1本13500円(初回は2本27000円)費用がかかります。また、効果判定には3か月必要となります。
当院では、様々な予防薬を使用しても効果が不十分であった患者様にお勧めをしております。エムガルティに関して、ご質問のある方はいつでも当院にご相談ください。

片頭痛治療薬「レイボー錠(一般名:ラスミジタンコハク酸塩錠)」

レイボーは頭痛の中でも片頭痛にしか効果がない、片頭痛専用の内服薬です。そのため、発作時にのみ内服していただき、予防的には使用ができません。
片頭痛の原因物質である、脳神経のセロトニンに直接働きかけ、痛みを緩和させます。
現在でも、片頭痛発作時には、トリプタン製剤といわれる片頭痛薬が主に使用されておりますが、トリプタン製剤で十分な鎮痛がはかれない患者様が一定数おられました。そういった患者様に一度お試しいただける、新たな治療薬が2022年1月から処方可能になっております。レイボー錠に関して、ご質問のある方はいつでも当院にご相談ください。

緊張型頭痛

緊張型頭痛は片頭痛と違い、頭痛や違和感が長期間(1か月以上)ずっと持続することが多く、鎮痛剤を使用していてもすっきりしないために受診されることが多い印象です。
緊張型頭痛では筋緊張の改善という、元を改善する治療を併用することで徐々に改善していきます。長年の頭痛は、日常生活動作と密接に関係していることもありますので、受診の際には職業や趣味、運動習慣、飲酒など様々なことから原因を探していきます。運転業務やデスクワークなど長時間同一姿勢を強いられる職業病であることも多く、首へのストレスが長期間続くことで、頸椎の並びが悪くなり、頭痛を引き起こしていることがあります。これが、ストレートネックであり、緊張型頭痛(肩こり頭痛)の原因となっています。
レントゲン検査を行い、適切なストレッチや内服で症状を軽減していきます。

群発頭痛

群発頭痛は若い男性に多い頭痛で、定期的に連続して同時間帯(夜間が多い)で生じます。頭痛は片側が多く、「目の奥をえぐられる痛み」と形容され、激痛です。流涙や鼻汁が随伴し、眼瞼が腫れぼったくなったり、目の充血が見られたりもします。
原因は不明であり、片頭痛薬が効果的です。通常の鎮痛薬はほとんど効果がないため、片頭痛薬を発作時に使用できるように常備しておく必要があります。また、1週間から1か月といった期間をもって症状が起こるため、発作期間は片頭痛予防薬の内服も追加して行い、少しでも発作期間の短縮や症状の軽減を目指します。

神経痛

神経痛は一定の間隔で「ズキッ」、「キーン」といった一瞬の頭痛を繰り返します。
ほとんどは表皮や皮下の神経が異常に興奮(神経過敏)して生じる症状であり、徐々に間隔が長くなって、いつの間にか気にならなくなります。ほとんどの場合はストレスなどによる一過性の症状で、時間経過とともに自然に改善していきますが、その中に帯状疱疹の前駆症状(前触れ症状)であることが隠れています。「頭の表面がピリピリする」「櫛で髪をとくとビリビリして痛い」といった頭痛の症状で来院される方が多い印象です。帯状疱疹と聞くと、胸部や腹部にできる赤いブツブツ、痛みのある発疹を思い浮かべることが多いと思いますが、頭皮にも起こりますし、耳の近くで起こると、中耳炎のような耳奥の不快感を伴います。また、悪化すると難聴の原因にもなる怖い病気です。
帯状疱疹はヘルペスウイルス感染による病気ですが、ヘルペスウイルスには少なくとも中学生くらいまでにほぼ全員感染をしており、神経に潜んでいる状態です。自然免疫が低下(体調不良や寝不足などのストレス)することで体内免疫が偏ってしまい、発症してしまうと考えられています。ウイルスによる病気ですので、時間経過でどんどんウイルス量が増加してしまい、治癒に時間がかかるようになります。疑わしい場合は血液検査を行い、すぐにヘルペスウイルスに対する治療薬を開始することが肝心です。血液検査結果がでるのに1週間程度かかりますので、気になる症状がある場合は早めに受診されることをお勧めしております。

椎骨動脈解離

芸能人の椎骨動脈解離がテレビで放映され、後頚部痛の訴えでMRIを希望される方が増えました。
椎骨動脈は首の後ろの骨の中を通って、脳内に入ってくる血管で左右に1本ずつあります(生まれつき片方だけの方もいらっしゃいます)。椎骨動脈が裂けてしまう病気が椎骨動脈解離(かいり)です。若い女性に多い病気で、典型的な原因としてはカイロプラクティスや整体で首を強く回してしまったときなどの外傷として生じます。他にも、若いお父さんが子供を肩車していて、頭を押さえつけられて生じたケースや美容院で洗髪した際に、首を横にされたときに生じたケースなど様々な患者さんを経験しております。
症状は最初に左右どちらかの後頚部でズキッとする疼痛(血管痛)があり、左右どちらかの後頚部にずっと違和感が残ることが多いです。MRIをすると、解離した部位が膨らんだ形状をしており、比較的わかりやすい所見をしております。椎骨動脈解離は血管痛だけではなく、脳梗塞やくも膜下出血の原因にもなる病気であり、注意してみていく必要があります。ほとんどは3か月くらいの経過で、症状も画像上も改善を認めますが、一部では、膨らんだ血管がさらに大きくなり、解離性動脈瘤(かいりせいどうみゃくりゅう)になるケースもみられます。
その場合は、外科的手術の適応になることもあるため、さらに注意が必要です。また、最初の解離が生じた時点で、くも膜下出血を生じ、重篤化することも0ではありません。思い当たる頚部の運動があり、後頚部痛が持続する際には一度MRI検査をお勧めします。

頭痛治療は医師と患者の共同作業です。頭痛でお悩みの際はぜひ一度ご相談ください。