動脈硬化
- 2022年9月24日
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動脈硬化は血管の加齢性変化の一つでもあり、脳卒中(脳梗塞、脳出血)や心血管障害(狭心症、心筋梗塞)を来しうる病態と言えます。
高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病により、年齢以上に進行すると病気の原因となり得ます。
一番の原因は長年の高血圧であり、高い圧力にさらされた血管内膜が太く肥厚することで、血液の通り道が狭くなります。
また、高脂血症により、内膜に脂肪の沈着が生じると、血液の通り道はさらに狭くなります。
糖尿病による高血糖により、血管内膜のダメージが起こり、内膜肥厚と脂肪沈着がさらに進行することで動脈硬化が悪化していきます。
若いころからの積み重ねが、将来、動脈硬化として様々な病気の原因となっていくことを理解しなければなりません。
もちろん、生活習慣病ですから、飲酒、喫煙、食事、運動といった生活習慣の見直しも必須となります。
当院では、頭部MRI、頚動脈MRIを利用して、隠れ脳梗塞の有無、頚動脈の狭窄や脂肪の沈着を評価し、現在の動脈硬化の状態と今後の脳卒中リスクを画像から評価していきます。
また、必要な方には血液検査も行い、治療が必要な病態が隠れていないか評価していきます。
運動や食事の改善で対応可能な方であっても、生活習慣の改善がなければ動脈硬化は進行しますし、数年たって大きな病気を起こしてしまった方も経験があります。
内服治療が必要なくとも、生活習慣改善の動機づけが必要と感じていたこともあり、当院では管理栄養士による食事指導を導入することにしております。
できれば本人だけでなく、ご家族にも一緒に指導を受けていただきたいと考えております。
無症状の内からしっかりとした生活習慣改善を行えるように、動脈硬化スクリーニングによる脳ドックを一度受診されることをお勧めしております。
また、他院で高血圧や高脂血症、糖尿病の治療を受けられている方では、定期的な血液検査だけでなく、当院での頭部MRI、頚動脈MRIでの評価も加えていただき、さらなる予防のお手伝いが出来ると考えております。お気軽にご相談ください。