手のふるえ
- 2022年9月13日
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手のふるえで多い病気は本態性振戦(ほんたいせいしんせん)とパーキンソン病です。
字を書いたり、箸を使ったりするときにふるえが出やすいのが本態性振戦で、何もしていないときに小刻みにふるえが出やすいのがパーキンソン病です。
本態性振戦は以前は老人性振戦と言われ、加齢に伴い、程度の差はありますが多くの方が経験される病気ともいえます。
ふるえは手だけではなく、顔や身体でも起こります。電車やバスに乗っていると、時々顔がふるえている方をみかけませんか。
手のふるえは自覚症状がありますが、顔のふるえは自覚症状に乏しく、周囲からの指摘で気が付かれることが多いのです。
また、実際には若年でも多くの方が悩まれており、診察を希望されることが少なくありません。
本態性振戦の原因は未だはっきりとは解明されておらず、根本的な治療はありません。
しかし、ふるえの症状を緩和させる薬の内服や超音波を使用した外科的治療法も最近は可能になってきております。
治療の必要性は、日常生活に支障がでているのかどうかが重要と考えております。
若年者であれば、「仕事でのプレゼンで手がふるえるのが気になる」であったり、「書類仕事で他人に見られていると余計にふるえが激しくなる」といった症状でも治療の適応と考えます。
高齢者であれば、「食事の際に箸を使うのが難しくなってきた」や、「周囲から顔がふるえていることを指摘されて外に出たくなくなった」などは治療の適応と考えます。
もちろん、根本的治療ではなく、あくまで症状の緩和が目的であり、完全にはふるえは消えないことを理解いただく必要がありますが、多くの方で治療の効果を実感されております。
薬の内服においては副作用もあるため、ご自身の身体に合った種類や量を調整する必要があります。
手のふるえなど不安な症状がありましたら、いつでもご相談ください。お力になれると信じております。